なかなか変われない自分を嫌いって思ったときに確認してみてほしい1つの事

成長

「なかなか変われない自分が嫌い」

そう思って自分を叱咤するのは時には必要かもしれないけど、それが続いているなら、一旦その叱咤を止めて、こう考えてみてくださいってことがあります。

なかなか変われないと感じるのは当然だし、日々大きな変化を感じるようなことは逆効果ですよ。変われないと実感するぐらいに小さなことを続けることが成長なんだと思いますよ。

人間がそう簡単に変われない理由

人間には変化を止める機能が備わっている

人は急激には変われないようになっていると言います。3日坊主になるのはそのためで、急激な変化にはブレーキがかかるそうなのです。

これを恒常性機能と言います。

ホメオスタシスとは、「外界がたえず変化していたとしても、体内の状態(体温・血液量・血液成分など)を一定に維持できる能力のこと」

自律神経のしくみ③ 自律神経とホメオスタシス | せたがや内科・神経内科クリニックBlog

人間の体を今日も明日も維持するために欠かせない機能が、この恒常性機能と呼ばれるものです。この機能には、だからこそともいえる次のような特徴があります。

3日坊主になるのが正しい反応

恒常性機能は人間の体を維持するのが目的なので、大きな変化が起きるとそれを戻そうとします。

「今までは上手くいっていた。そこに大きな変化があった。それは命の危機にさらされるかもしれない。だから以前の状態に戻さなくては!」

そんな感じで作用するようです。

 

僕たちが何かを始めた時、それが継続できないのはこの恒常性機能のせいだとも言われていて、そう言われる理由もわかりますよね?

恒常性機能は変化を嫌う。元通りにしたい。あなたが筋トレを始めたとしても、意図にかかわらず、それはあなたの体に起きた変化だから、元通りにしなくちゃいけない。だから筋トレをしようとする自分自身を止める方向に作用する。そして、3日坊主になります。

 

僕も山ほど3日坊主はありますから、偉そうなことは言えません。ついこの前も、屋外でメモを取る習慣を身に付けようと思ったけど、3日ぐらいでその思いは消えて、ポケットにメモとペンが入ったままになっています。

イヤになります。

でもこれは恒常性機能がちゃんと機能しているよって証でもありますから、あまり悪者扱いをしちゃいけないというか、あまり自分を責める必要はないと思うのです。

 

そこで提案したいのが、成長率以上の変化は起きないよって考え方です。

平均的成長率以上に成長できない前提で考えよう

大きな変化は平均的成長率以上に起きない

ある本で読んだ1つのフレーズが気に入っていて、今も時々思い出したりします。それは何かというと…

  • 会社は人の成長率以上に成長しない。なぜなら会社は人だから

起業系の本に書かれていたモノですから、思いっきりそちら方面でのアドバイスとして書かれていたのですが、これって自己成長においても同じことがいえるよね?って思ったわけです。

世界経済も人間の変化の積み重ねとして捉えてみる

先ほどの、会社は人の成長率以上には成長しないよって言葉。

これを少し分解して解釈すると、会社の成長率は人の成長率と同じであるとも言えますし、企業が集まって経済活動を支えていますから、世界の経済活動の成長率=人の成長率という考え方でも差し支えないんじゃないかな?とも思うんです。

 

世界経済(GDP)の成長率は年間約2~3%です。

つまり、人は年間2~3%も成長できれば十分とも言えますし、これぐらいは全ての人が毎年成長できるよねってことでもあります。

たった2~3%!?と思ったでしょ?

たった2~3%です。

成長には複利がある

その成長には複利があるとします。というか、絶対に複利があります。

今日のあなたの成長が加算された状態で明日を迎え、明日のあなたは今日の成長分を足し算したあなたが活動することになりますし、そのあなたがまた成長して…と成長が本体に加算され、その本体が成長し…と複利的に成長するはずです。

 

その前提で、1日複利年間3%成長する。これ1日にどれだけ成長する計算だと思いますか?

  • (1+d365=1.03

この計算式で1日当たりの成長部分(d)を求めると…約0.0081%です。

 

どうですか?約0.0081ですよ。

この変化、認識できます?変化してないと思いますよね?約0.01%の変化ですからね。

でも、1年後には3%増えることになるのです。

 

これが多いと見るか、少ないと見るかは人それぞれだと思いますが、経済成長は人間の成長率と相関関係にあるとするなら、この程度の数字になると思うのです。

1日あたりで見ると全然変化してないでしょ?

つまり…

冒頭に恒常性機能について書きましたが、これを今振り返ってここまでの話を当てはめるとこういう事が言えるんじゃないかな?とも思うんです。

  • 人間は大きな変化を嫌う。年間2%から3%の変化が許容範囲かもしれない。
  • 複利で成長するとするなら、1日あたり約0.01%の成長という計算になる

まとめるとこんな感じです。

 

人間に恒常性機能が備わっていて、それが急激な変化を嫌う。人間の行動のすべてにおいて恒常性機能が働くとしたら、自己成長だけではなくて、会社の成長もそれに当てはまる可能性がある。

なぜなら人が織りなす活動だから。恒常性機能を超える変化は起こせないはず。

 

時々、急成長する企業がありますが、ほどなくして内部から崩壊するというケースはよくあります。これも実は人間の恒常性機能を超える変化だから起きたと考えることもできるんじゃないかな?とも思うんです。

会社の成長に内部の人間の成長が追い付かない。なぜなら、個々人の恒常性機能が働いて、急激な会社の成長を止めて逆戻ししようとしてしまうからでは?と。

 

そういう仮定に基づくと、世界の経済成長率は実は人間の成長率と同じと見ることができるかもしれない。

仮に人間の成長率と世界の経済成長率が強い相関関係にあるのなら、世界の経済成長率の平均が年間2%から3%なので、その程度が人間が年間で起こせる変化の許容量なのかもしれない。

それは1日あたり約0.01%の変化しか許容量がないと言っているのと同じ。

 

1日約0.01%の変化、気付ける?気付けないよね。

1メートルのものが約0.1ミリ伸びたり縮んだりしていることに気付ける?無理でしょ?

これが重要なんです。

 

恒常性機能は変化を嫌い、変化させないための機能です。でも、約0.01%の変化なら見逃してしまうということです。

つまり、恒常性機能に気付かれない範囲でしか変化できないし、恒常性機能に気付かれないように変化することが自己成長の鉄則なのです。

 

さて、本当に言いたい事はここからです。(ここまで前振り)

 

なかなか変われない自分が嫌いって事なら…

  • 1日あたり約0.01%が変化の許容量なのに大きな変化を加えようとしたのでは?
  • 年間2%~3%の変化が自然な変化なのにそれを超えた変化を期待してませんか?

違う角度から言えば・・・

  • 1日あたりでは変化を感じれないし、10日や1か月でも感じないのは当たり前ですよ

こうも言えたりしますよね?

 

1万円の口座に預金すると、残高が一年後に1万200円になるとします。年利2%です。

でも1日目で0.5円増えましたと言われても「そっか」ぐらいにしか思わないはずです。しかし半年後は約100円の利子がついてますから、「お、ちょっとだけど増えてる」となるはずです。

そんなものです。

半年、1年続けてようやく変化は感じれるけど、1日単位では変化を感じないし、1日単位では変化を感じちゃいけないんです。でも毎日確実に約0.01%複利で少しずつ増えているから1年後に変化を感じれます。

 

でも、「なかなか変われない自分が嫌い」なんて思い始めたら、大きな変化を求めるでしょう。焦りも不安もありますからね。でも、そこで大きな変化を起こすとダメなんです。逆回転させようとする力が生まれますから。

微々たる変化、無理のない変化を継続できているなら、それでOKです。だから…

 

「なかなか変われない自分が嫌い」と思うんじゃなくて、「なかなか変われないけど、続けてる自分すごい」って思うようにしましょう!

「なかなか変われない自分が嫌い」って一言を毎日浴びせることも、複利がついて、自分のことを嫌いな自分へと変化していきますよ。

だから、「なかなか変われないけど、続けてる自分すごい」みたいなポジティブな言葉で終わるように意識するほうが、結果的に良い方向にいくと思いますよ。

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